歯周病・口臭

歯周病治療は何回かかる?初診からメンテナンスまでの流れ

「歯周病の治療は、何回くらい通えば終わりますか?」

これは、診療の際によくいただくご質問です。仕事や家事の予定もあるため、通院回数や期間が気になるのは当然だと思います。

先に結論

歯周病治療の回数は一律ではありません。歯ぐきの炎症だけなのか、歯を支える骨まで影響しているのか、歯石がどの範囲に付着しているのかによって、必要な治療が変わるからです。

この記事では、歯周病治療がどのように進むのか、なぜ複数回の通院や再検査が必要なのかを解説します。

歯周病治療が1回で終わらないのはなぜ?

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(細菌のかたまり)を主な原因とする病気です。進行すると、歯ぐきの奥に「歯周ポケット」ができ、その中や歯の根の表面に歯石が付着します。

見える範囲の歯石を取るだけでなく、検査結果をもとに、歯ぐきの中の歯石を少しずつ取り除き、ご自宅でも汚れを落としやすい状態をつくる必要があります。

治療後には、炎症や歯周ポケットが改善したかを再検査します。そのため、通常は1回で完了する治療ではありません。

歯周病治療の基本的な流れ

1.検査・診断
歯周ポケット、出血、歯の揺れ、プラークの付着、歯を支える骨の状態などを確認します。

2.歯周基本治療
歯みがき方法を確認し、歯石やプラークを取り除きます。

3.再検査
歯ぐきの炎症や歯周ポケットがどの程度改善したかを評価します。

4.必要に応じた追加治療
深い歯周ポケットなどが残る場合は、追加の処置や歯周外科治療を検討します。

5.メンテナンス・SPT
改善した状態を維持し、再発や進行を防ぎます。

初診では歯周病の状態を確認します

まず、歯周ポケットの深さ、検査時の出血、歯の揺れ、プラークの付着などを確認します。必要に応じてレントゲン写真を撮影し、歯を支える骨の状態も調べます。

同じ「歯ぐきから血が出る」という症状でも、歯肉炎の段階と、骨の吸収を伴う歯周炎とでは治療内容が異なります。初診時点で回数を断定せず、検査後に治療計画をご説明するのはこのためです。

歯周基本治療を進めます

検査後は、お口の状態に合った歯みがき方法を確認し、歯石やプラークを取り除きます。

  • 歯ぐきより上の歯石が中心の場合
    比較的少ない回数で再検査へ進めることがあります。
  • 歯周ポケットの奥まで歯石がある場合
    麻酔を使用しながら、数回に分けて歯の根の表面を清掃することがあります。

一度にすべての歯を処置するとは限りません。処置する範囲や身体への負担、安全面などを考慮し、複数のブロックに分ける場合があるためです。

「何回かかる?」の目安は状態によって変わります

軽い歯肉炎・歯石が少ない場合
検査、歯石除去、歯みがきの確認、再検査までを比較的少ない通院で行えることがあります。

中等度以上の歯周炎の場合
歯ぐきの中の処置を部位ごとに行うため、通院回数が増えます。

深い歯周ポケットや骨の大きな減少がある場合
歯周外科治療などを検討することもあり、治療期間が数か月以上に及ぶ場合があります。

ただし、「軽度・中等度・重度」という名称だけで回数が決まるわけではありません。

  • 残っている歯の本数
  • 歯石の量や付着している場所
  • ご自宅でのセルフケアの状態
  • 喫煙習慣
  • 糖尿病などの全身状態

こうした条件によっても、治療内容や通院回数は変わります。

再検査は「余分な1回」ではありません

歯石を取った後には、歯ぐきが落ち着くのを待って再検査を行います。歯周ポケットの深さや出血をもう一度確認し、治療にどの程度反応したかを評価します。

改善していればメンテナンスへ移り、深い歯周ポケットや出血が残る場合は追加治療を検討します。

再検査は、同じ治療を漫然と続けないための大切な節目です。

治療が終わった後も通院は必要?

歯周病は、治療によって炎症が改善しても、再発する可能性があります。そのため、積極的な治療が終わった後は、メンテナンスまたはSPT(歯周病安定期治療)で状態を管理します。

通院間隔は全員同じではありません。歯周病の程度、磨き残し、喫煙や全身疾患などのリスクを踏まえて決めます。

「治療が終わったら二度と通わなくてよい」というより、治療後の安定した状態を一緒に守っていく段階と考えると分かりやすいでしょう。

通院回数が気になる方へ

千歳烏山6番街歯科では、検査結果を確認したうえで、現在の状態、必要な処置、今後の見通しをご説明します。

「できるだけ通院回数を把握しておきたい」「仕事の都合に合わせて相談したい」という方も、遠慮なくお伝えください。ただし、最初にお伝えした回数はあくまで見込みであり、治療への反応によって変わることがあります。

歯ぐきからの出血、腫れ、口臭、歯の揺れなどが気になる場合は、回数だけを心配して受診を先延ばしにせず、まず現在の状態を確認することが大切です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。実際の治療内容・期間・通院回数は、お口や全身の状態によって異なります。

院長監修:千歳烏山6番街歯科 院長 岡江 啓太